メニュー

サーバー・ストレージお役立ちコラム

メニュー

ITコンプライアンス・内部統制

BCP対策に有効! 遠隔地バックアップについて解説

BCP対策に有効! 遠隔地バックアップについて解説

ファイルサーバーや重要データのバックアップの方法として、遠隔地バックアップは非常に効果的です。遠隔地バックアップはデータ損失リスクの軽減に役立ち、広域災害に遭遇した際のBCP(事業継続計画)やDR(災害復旧)対策にも有効です。遠隔地バックアップの概要や必要性、メリット・デメリットなどについて解説します。

遠隔地バックアップとは

遠隔地バックアップとは、自然災害などによるデータ損失に備えて重要なデータやシステムをコピーし、常用するITシステムのある事業所とは離れた別の地域に保管することを指します。

バックアップはデータを複数作成して冗長化を図る運用が安全性を高めるポイントとされています。そのうちの少なくとも1つは遠隔地に保管することが推奨されています。

遠隔地にバックアップする理由は、大地震などの災害が起きた場合、ITシステムと同一施設内にコピーしたデータを保管していると、オリジナルデータと同じように被災してバックアップデータが失われてしまう危険性があるためです。

なお、従来、遠隔地バックアップはコスト面の負担が大きいことから、金融機関や一部の大企業での導入が中心となっていました。しかし近年ではIT技術が進歩してさまざまなバックアップ方式が登場し、コストも低減されてきたことから、中小企業を含めた民間企業、行政機関、自治体、医療機関などでも導入が進んでいます。

遠隔地バックアップの必要性

遠隔地バックアップが注目を集めるようになった背景には、2011年3月11日に発生した東日本大震災によるIT被害により、BCP(事業継続計画)やDR(災害復旧)に対する意識が高まったことが挙げられます。

東日本大震災では市庁舎のサーバールームに保管していたバックアップ媒体が水没し、泥をかぶっていたために使用できず、復旧が大幅に遅れた事例が報告されています。

また宮城・岩手の4市町ではコンピュータで管理していた戸籍データの正本(原本)が消失し、バックアップ用の副本は法務局に搬送していて消失を免れたものの、前回の副本作成以降に更新されたデータについては失われてしまうという事態が発生しました。このため法務省は全国の市区町村の副本データを法務局ではなく遠隔地で保管することを決定し、2014年度から、「戸籍副本データ管理システム」を稼働させています。

バックアップデータを遠隔地で保管すべきという考えは、東日本大震災より以前からもなかったわけではありません。

しかし、1995年に発生した阪神淡路大震災では、ビルや家屋倒壊などの被害は大きかったものの、直下型地震だったために被害が比較的狭い地域にとどまっていました。そのため阪神淡路大震災によって得られた教訓は、バックアップは業務活動の本拠地から60km離れた地点に保管するというものでした。

ところが東日本大震災では大幅に被害エリアが広がり、60kmでは到底安全とはいえないということが明らかになります。同一の電力事業者の管内に設置するのは危険とする意見もあり、現在では遠隔地バックアップは500~1,000km程度を目安とするというのが共通認識となっています。

遠隔地バックアップのメリット・デメリット

遠隔地バックアップのメリットは、いうまでもなくデータ損失リスクの軽減です。データが残っていれば、BCPやDR対策として活用可能です。サイバー攻撃や操作ミスなどによるデータ損壊や損失にも有効ですが、とくに広域災害による被災時に役立ちます。また、遠隔地バックアップを実践していることを、顧客を始めとするステークホルダーに対する信頼感につなげることも可能でしょう。

デメリットは、以前よりは低減されたとはいえ、コストがかかることです。またバックアップ作業には時間も要します。バックアップデータの紛失や損壊、不正アクセスなどのリスクも考えられます。

遠隔地バックアップの方法

遠隔地バックアップの方法は次の3つが一般的です。

バックアップ媒体を遠隔地に輸送

かつて主流だった方法で、磁気テープなどの記憶媒体にデータをコピーし、遠隔地の拠点などに物理的に搬送して保管する方法です。中小企業では経営者の自宅に保管することもあります。テープはハードディスクに比べると故障リスクが少ないものの、テープの交換作業などは手動で行う必要があります。搬送や物理的な管理にも人手が必要です。

リモートバックアップ

専用線、VPN(仮想閉域網)、もしくはインターネット回線などのネットワーク経由でバックアップデータを転送し、遠隔地のバックアップセンターなどに保管する方法です。バックアップデータの取得や転送は自動で行われ、バックアップソリューションとして確立されているため信頼性が高いのがメリットです。一方、初期導入コストは高くなる傾向があります。

クラウドバックアップ

クラウドを利用したバックアップサービスも増えています。低価格な月額定額制などを打ち出しているサービスもあり、契約方法も簡単で、導入も容易です。セキュリティの高さもアピールされていますが、実際にどの程度安全性が確保されているかは未知数な部分もあります。

BCPやDR対策として有効な遠隔地バックアップは、多くの企業にとって身近なものとなってきています。情報という企業資源を守り、災害時の事業継続を遂行するためのバックアップ方法として導入を検討してみてはいかがでしょうか。そのほか、ファイルサーバーの運用については、このサイトの他の記事も参考にしてみてください。

▼こちらの記事を読んだ方におすすめの記事はこちら

BCP対策に取り入れたい! 遠隔地バックアップについて詳しく解説

pagetop

©  サーバー・ストレージお役立ちコラム
All rights Reserved.