DNS(Domain Name System)は、ドメイン名とIPアドレスを対応付ける仕組みであり、インターネットや企業ネットワークを成立させる基盤技術のひとつです。私たちがWebサイトを閲覧したり、メールを送受信したりできるのは、DNSが裏側で正確に名前解決を行っているからにほかなりません。
しかし、DNSに障害や設定ミスが発生すると、Web閲覧やメール送受信といった日常業務が一斉に停止し、業務全体に深刻な影響を及ぼします。そのため、DNSの運用には「安定した名前解決」「高度なセキュリティ」「止まらない仕組み」という3つの観点が欠かせません。
近年は特に、DNSの特性を悪用したサイバー攻撃が増加しています。大量の通信を送り付けてサービスを妨害するDDoS攻撃や、第三者を踏み台にして攻撃を拡大させるリフレクション攻撃など、DNSは攻撃の起点として狙われやすい存在です。こうした脅威に対する対策は、DNSを運用する現場にとって喫緊の課題となっています。
こうした背景を踏まえ、ソリトンシステムズでは、DNSの安定運用とセキュリティ強化を両立するための専用アプライアンスおよびサービスを提供しています。
たとえば「NetAttest D3」は、企業や教育機関での安定稼働を目的に設計されたDNS・DHCPサーバー一体型アプライアンスです。日本語GUIによる直感的な操作性と高い冗長性を備えており、専門的な知識が十分でない担当者でも、安心してDNS運用を行うことができます。
一方、「Soliton DNS Guard」は、悪意のあるドメインや不正な通信をDNSレベルでリアルタイムに遮断するDNSフィルタリングサービスです。マルウェア感染や情報漏えいにつながる通信を、ネットワークの入口で抑止する役割を担います。
これらを組み合わせることで、「安定した名前解決の継続」「管理者の運用負担の軽減」「日々進化する脅威への対抗」という3つの観点から、現場のDNS運用を包括的に支援することが可能になります。
「NetAttest D3」や「Soliton DNS Guard」の詳細については、下記の公式サイトをご覧ください。
大学組織では、コロナ禍を経て「学内と学外の境界」が曖昧になり、BYOD(私物端末の持ち込み)や事務端末のノートPC化が一気に進みました。ネットワーク環境は柔軟性を増す一方で、管理の複雑さも増しています。加えて、サイバー攻撃は年々巧妙化しており、脅威は拡大の一途をたどっています。そのため、各大学ではセキュリティ対策への投資を強化し、導入方針について検討を重ねるなど、危機意識が一層高まっています。
学校法人東北学院様には、法人事務局をはじめ、大学・中学校・高等学校・幼稚園を含む約1万5千名規模の利用者が所属する総合ネットワークがあります。こうした背景のもと、2023年10月のシステム更新にあわせて、DNSシステムの抜本的な見直しに着手しました。
同学院では2018年から、C&C(コマンド&コントロール)サーバー対策として他社製アプライアンスによるDNSフィルタリングを導入していました。しかし、従来製品は設定やチューニングが難しく、十分に活用しきれないという課題を抱えていました。また、インシデント発生時に不可欠となるログについても、保存期間が2週間程度と短く、クラウド上でログを取得するには独自開発が必要になるなど、運用面での制約がありました。
こうした課題に対し、東北学院様ではDNSシステムの刷新を通じて、安定運用とセキュリティ強化の両立を図っています。
2023年のシステム更新にあたり、東北学院様では「Soliton DNS Guard」を導入しました。総合ネットワークシステムにおいては、フルリゾルバーとして「NetAttest D3」を採用し、あわせてDNSフィルタリング機能としてSoliton DNS Guardを稼働させています。
導入に際して評価されたポイントは次のとおりです。
・必要な機能が過不足なく揃っていること
・コスト面で優れていること
・シンプルな操作性で現場担当者にも扱いやすいこと
・処理性能が高く、大規模環境でも安定稼働できること
特にNetAttest D3は、既存製品と比較して処理性能が高く、コストパフォーマンスにも優れている点が評価されました。その結果、全体コストを抑えながら、満足度の高いDNSシステムを構築できています。
また、Soliton DNS Guardの導入により、従来のDNSフィルタリング製品で課題となっていた「設定やチューニングの難しさ」が解消されました。フィルタリングの有効性と使いやすさが向上したほか、syslog経由でログサーバーへ転送することで、ログの長期保存と分析も可能になっています。悪意のあるドメインへの通信を即時に遮断する仕組みが加わったことで、マルウェア感染や情報流出のリスク低減にもつながりました。
このように、東北学院様ではNetAttest D3とSoliton DNS Guardの導入によって従来の課題を克服し、より安心・安全なDNSシステム運用を実現しています。
ここに紹介した学校法人東北学院様の「Soliton DNS Guard」導入事例については、「導入事例 学校法人 東北学院」にて詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
DNSは、インターネットの基盤を静かに支え続ける存在です。普段は意識されることが少ないものの、Webサイトの閲覧やメール送受信、業務システムの利用など、あらゆる通信の裏側で欠かすことのできない役割を果たしています。
今回取り上げたように、DNSは単なる名前解決の仕組みにとどまらず、業務効率の向上やセキュリティ強化、さらには企業や組織の信頼性を支える重要な要素となっています。一方で、障害やサイバー攻撃が発生した場合の影響は非常に大きく、適切な冗長化やセキュリティ対策を講じていなければ、業務そのものが立ち行かなくなるリスクを抱えています。
こうした課題に対しては、DNS運用に特化した専用アプライアンスやサービスの活用も有効な選択肢となります。たとえば「NetAttest D3」は、冗長構成や死活監視、ゾーン管理などを備えたDNS/DHCP統合アプライアンスであり、専門知識が十分でない現場でも安定したDNS運用を実現できます。また、「Soliton DNS Guard」のように、不正なクエリや悪意のあるサイトへの通信をDNSレベルで遮断する仕組みを組み合わせることで、サイバー攻撃やマルウェア感染のリスクを抑え、組織全体のセキュリティを底上げすることが可能です。
クラウド利用やモバイルワークの拡大により、ネットワーク環境は今後さらに複雑化していくと考えられます。その中でDNSを安定的かつ安全に運用することは、組織にとってインフラ全体を支える重要な基盤であり続けます。日々の運用を見直しながら、信頼性やセキュリティを高める仕組みを適切に取り入れていくことが、安心して業務を継続するための大きな支えとなるでしょう。