導入事例

那覇市立病院

SmartOn IDで二要素認証と利便性向上を両立
1,300ユーザーの大規模病院で安定稼働

那覇市立病院

那覇市立病院は36診療科・470床を擁し、年7千件以上の救急搬送を受け入れる地域の中核病院です。地域医療支援病院や地域がん診療連携拠点病院として救急・高度専門医療を提供するほか、医療DXの推進にも注力しています。2025年10月には新病棟へ移転し、より安心して受診できる「市民の病院」を目指し進化を続けています。

那覇市立病院

課題

  • 二要素認証が旧電子カルテシステムに依存していた
  • 入退室・人事管理と二要素認証が統合されておらず、管理が煩雑だった
  • トラブルに迅速に対応できる、信頼できるベンダーを選びたかった

導入効果

  • 新しい電子カルテシステムとスムーズに連携。利便性とセキュリティが向上
  • 二要素認証・入退室管理・人事情報の管理を一元化し、業務効率化を実現
  • システム導入後、安定的に稼働。トラブルや現場からの要望にも迅速に対応

那覇市立病院 イメージ図

電子カルテ刷新時に必要となった、独立系の二要素認証システム

 那覇市立病院では2015年以前、電子カルテ用のPC端末を共通アカウントで起動し、複数の職員で使用していました。

「共通アカウントでの運用では、電子カルテや個人情報などへのアクセス管理や、利用者ごとの操作履歴の把握が難しいという課題がありました」と医療情報グループ主幹の瀬名波氏は語ります。

 これらを解消するため、同病院は2015年の電子カルテ更新時に、他病院に先駆けてICカードを用いた二要素認証を導入しました。セキュリティは大幅に向上したものの、この認証システムは当時の電子カルテのシステムに付属していたため、契約満了に伴いシステム単体での再選定を迫られることとなりました。

「2022年、電子カルテおよび二要素認証システムの契約終了時期と重なる形で、新病棟の建設・移転の計画が進んでいました。そのためシステム選定においては、移転時に旧病棟と新病棟の双方で安定稼働できることと、移転後に入退室管理や人事管理と統合できることの2点も重要なポイントでした」と総務企画情報課のSE・新崎氏は当時を振り返ります。

入念な検証を実施し、現場スタッフに負担のかからないシステム移行を実現

 那覇市立病院は、電子カルテ刷新に伴い、特定の電子カルテシステムに依存しない独立型の認証システムの選定を開始しました。複数製品を比較検討した結果、既存ICカードの活用や電子カルテとの柔軟な連携、将来的な生体認証への拡張性を評価し、ソリトンシステムズの「SmartOn ID」を採用しました。

 選定の決め手は、ソリトンが「現場ファースト」という同院の要望にしっかり応えてくれた点だったと豊見山副病院長は語ります。

「他社がオンラインの提案・デモにとどまる中、ソリトンは実機によるデモを対面で行ってくれたので具体的な運用イメージをつかめました。また、セキュアブラウザ『Soliton SecureBrowser』やファイル転送システム『FileZen S』などを組み合わせたコストメリットや、地元のパートナーと連携したワンストップの手厚いサポート体制も導入の後押しとなりました」

 導入に向け、2023年7月に実環境を用いた入念なPoC(検証)を実施しました。最大の懸念は新しい電子カルテやAD(Active Directory)との連携でしたが、一時的に接続の不具合が生じた際も、ソリトンのSEがわずか2〜3日で問題を解消しました。検証中は、通常とは異なる操作も想定して実践的なテストを徹底。想定外の操作によるトラブルの芽を事前に摘み取ることで、本番環境へのスムーズな移行を実現しました。

現場からのリクエストにも柔軟に対応。将来的には顔認証導入を目指す

 那覇市立病院は、ソリトンシステムズの「提案力と迅速なサポート」を高く評価しています。

「実は導入初期、Windowsと電子カルテへのログイン時にパスワードを2回入力するフローにしていたのですが、新システムを先行して利用した複数の医師から、操作性について改善要望が寄せられました。その際、ソリトンさんはわずか数日で『ICカードをかざして1回パスワードを入力するだけでシングルサインオンできる』という現在の運用へと変更し、マニュアルもすぐに差し替えてくれました。沖縄という立地であっても、対面を含めた密なコミュニケーションで迅速に対応してくれるので信頼できます」と瀬名波氏。

SmartOn IDは現在、1,300ユーザーの認証基盤として安定稼働しています。また、人事・施設・医療情報の3部署が1つの管理コンソールで一元管理できるようになり、職員の異動やカード紛失時の対応が簡単になったことも大きな成果でした。

「将来的には、手術室などで手袋をしたままでも認証できるように顔認証を導入したいと考えています。導入コストを抑えつつ、ICカード認証と生体認証を柔軟に組み合わせたシステム設計や運用をソリトンさんにお願いしたいです。また、急速に変化するIT環境で一歩先を行く安全対策を講じられるよう、プロの見地から最新情報を毎年こまめに共有してほしいですね」(豊見山副病院長)

二要素認証は世のスタンダード。信頼できるパートナー選びが成功の鍵

 二要素認証導入の成功の秘訣について聞いたところ、「二要素認証の導入を厚労省のガイドライン対応のためと捉えるのではなく、医療情報の安全を守り、現場が安心してデータを活用するためのスタンダードとして位置づけてスタッフの理解を得ることが重要です」と豊見山副病院長は語ります。

「二要素認証は『牧場の門番』のようなもの。認証の入り口をしっかりと固めたうえで、認証後は業務に必要な範囲で円滑に利用できるよう、アクセス権とのバランスを取るという方針が当院には合っていました」

 瀬名波氏は「何よりも病院のトップがセキュリティ強化の旗振り役となり、病院全体の方針として強力に推進することが二要素認証導入の成功の鍵です」と語りました。

 新崎氏は、「システム側では入念な技術検証を行い、想定外のトラブルの芽を事前に摘み取っておくことが大切」とアドバイスします。

「トラブル時に迅速・柔軟に対応してくれる信頼できるパートナーが伴走してくれれば、スムーズに軌道に乗せられます。二要素認証製品を選定する際は、機能だけでなく、自院の運用に合わせて柔軟に設計・検証・改善を支援してくれるパートナーかどうかも重要な判断基準になるでしょう」

※本ページの内容は、2026年10月作成時の情報に基づいています。

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