システム管理に長く携わっていると、一番高くつくのは、トラブルシューティングの人件費だと分かってきます。スパム対策システムにおいても、保守性の高さが重要です。

株式会社ビック東海
  • 企業向けメール・アウトソーシング・サービスのスパムメール対策に、IronPortを活用

ビック東海は、自社が提供する企業向けメール・アウトソーシング・サービスのスパムメール対策に、IronPortを活用している。導入の経緯、選定の理由について、SI事業部の山下浩史氏、坂本昭則氏に聞いた。

目次

  1. 1.ビック東海の業態
  2. 2.スパムメール対策製品を選ぶにあたり、何を基準にしたか
  3. 3.製品選定の過程
  4. 4.IronPortが選ばれた、その理由
  5. 5.実際に使ってみて分かったIronPortの良さ
  6. 6.今どんな構成で、IronPortを使いこなしているか。
  7. 7.IronPortの価格について

ビック東海の業態

Q. ビック東海の業態について教えてください。

ビック東海は、通信・放送・情報の三事業を柱としています。設備としては、東京-大阪間をつなぐ光ファイバーネットワークによる通信インフラ、データセンター、CATV放送設備等を保有しています。これらの組み合わせにより、情報通信分野のワンストップサービス企業として幅広いサービスを提供しています。

Q. 現在IronPortをどのように活用していますか。

ビック東海では、OneOffice Mail Solutionというメール・アウトソーシング・サービスを法人向けに提供しています。OneOffice Mail Solutionとは、企業メール環境に必要となる機能やセキュリティ対策のアウトソースを請け負うサービスです。このサービスには、OneOffice SPAM Filtering 2.0というスパムメール対策サービスがあります。IronPortは、そのサービスにおけるスパムメール対策システムとして活用しています。

スパムメール対策製品を選ぶにあたり、何を基準にしたか

Q. 今回、スパムメール対策製品を選択するにあたっての「選定基準」を教えてください。

まず、誤検知率の低さ、高負荷に耐えうる堅牢性などの基礎性能が優れていることは、当然のごとく重要視し、それ以外の詳細においても、以下の4点を重要視しました。

  1. 1.障害からのリカバリがスムーズにできること
  2. 2.マルチドメイン環境への対応が優れていること
  3. 3.特定送信者のホワイトリスト登録が可能であること
  4. 4.スパムメールが減ったことが、『見た目』で分かること

Q. 順々にお聞きします。選定基準その1、「障害時からのリカバリがスムーズにできること」とは具体的には。

例えば、IronPortのようなMTAの場合、内部にメールのキューがたまって、停滞するようなトラブルが理論上あり得ます。この場合、「内部に溜まっているお客様の業務メールを、手作業で取り出せること」が必須です。「MTAは復旧した。しかし内部の業務メールは消滅した」というのでは、お客様に申し訳が立ちません。

Q. 選定基準その2、「マルチドメイン環境への対応が優れていること」とは具体的には。

OneOffice SPAM Filtering 2.0では、多くのお客様からメールのアウトソーシングを請け負います。「多くのお客様のサービスを請け負う」ということは、システムとして「マルチドメイン環境に対応していなければならない」ということを意味します。

Q. 選定基準その3、「特定送信者のホワイトリスト登録が可能であること」とは。

スパムメール対策においては、どの製品でも誤検知が必ずあります。それは仕方がない。問題は、その後です。スパムメール対策システムには“ブラックリスト”があります。このリストに載ったメールアカウント(ドメイン)は、その後、内容に関係なく無条件にスパムメールと扱われます。そのブラックリストに、なぜか、取引先のメールアカウントが載ってしまうことがあります。これは宜しくありません。この不都合を回避するための仕組みが、ホワイトリストです。ホワイトリストとは、「このアカウント(ドメイン)は、無条件にスパムと見なさない(無罪、シロと見なす)」という、ブラックリストと反対の仕組みです。このホワイトリストの仕組みが、マルチドメイン環境においてもスムーズに使えることが必要でした。

Q. 選定基準その4、「スパムメールが減ったことが、『見た目』で分かること」とは。

スパムメール対策製品の中には、メール件名に「これはスパムである」という旨の印をつけて送付することしかできないものがあります。ユーザーは、その印を頼りに、メーラーのルール設定機能などを使って、スパムメールを振り分けます。これはこれで一理ある仕様です。しかし、印がついているとはいえ、結局、スパムメールがお客様のメールボックスに届いてしまいます。つまり「スパムチェックは成されているが、『見た目』では、スパムメールが減ったように見えない」ことになります。OneOfficeのような商用サービスにとっては、やはりスパムメールを「届けない」仕組みが求められます。つまり、スパムメールと判断したメールをユーザーのメールボックスには送信せずに、システム側に隔離してしまう仕組みです。

製品選定の過程

Q. 製品のリストアップや比較は具体的にどのように行ったのですか。

Web検索などを通じ、ソリトンシステムズ(IronPort)を含む4社をリストアップしました。そして「ビック東海がスパムメール対策製品に求める要件」を質問状の形にまとめ、それを各社に送付しました。うち2製品からは、マルチドメイン対応が不可との返答が返ってきたので、選外となりました。その結果、残ったIronPortともう一つの製品Aとを相互比較し、最終的にIronPortの採用を決定しました。

IronPortが選ばれた、その理由

Q. IronPortが、製品Aに優っていた点はどこですか。

第一に、IronPortのようにハードウエア、ソフトウエア一体型のアプライアンスの方が、トラブルシューティングコストが低いと予測しました。製品Aはソフトウエア型であり、ハードウエアはこちらで調達せねばなりませんでした。そのようにハードウエアとソフトウエアを別々に調達すると、障害時のサポート窓口が分離し、いわゆる「たらいまわし」が発生し、運用負荷が上がる恐れがありました。第二に、製品Aを採用した場合、「習熟コストがかさむ」ことが予測されました。製品Aの売りは、自由度が高く、作り込みが可能であることです。しかし、その自由度を生かすには、こちらも製品Aを熟知せねばなりません。だが、そこまでの労力を払って、「自由な作り込み」をするニーズも当面はありませんでした。製品Aの自由度は、我々には不要でした。導入前には、念のため、実証試験を行いました。ローカルに疑似環境を組んで、試験を行い、カタログスペックどおりの動きをするかどうか、こちらの質問状に回答した内容に虚偽はないかどうかを詳しく調べました。その結果は、合格でした。こうして、IronPortの実導入が決定しました。2007年3月のことです。

実際に使ってみて分かったIronPortの良さ

Q. IronPortの実際に使ってみて分かった良さをお聞かせください。

第一に「スパムメールがキレイになくなったこと」。使ってみて分かる一番の実感です。メールチェックをしても、スパムメールが混じってこない。とても清々しい気分です。私たちのこの実感は、お客様の実感でもあることでしょう。第二に、「レポートの顧客サービスレベル」。IronPortにおいては、定期レポート機能が備わっており、自動作成したレポートをお客様にメールで送付することができます。第三に、「トラブルシューティングの最終手段の確保」。IronPortでは、システム内部にログインして、中身に入り込むことができます。仮に何か問題が起きても、最後の最後は、力技で、解決できる見込みがつきます。

今どんな構成で、IronPortを使いこなしているか。

Q. 現在、IronPortをどのような構成でお使いですか。

IronPortはロードバランサで冗長化構成を組んでいます。また、複数のIronPortを集中管理するためのCentral Managementも導入し、設定情報の同期を取り、ダウンしないシステムを構築しています。

IronPortの価格について

Q. すべてのお客様がスパムメール対策製品としてIronPortを選ぶわけではありません。IronPortが選ばれない理由は何だと思いますか。

初期コストの「見た目の高さ」だと思います。しかし、私個人としてはIronPortの価格が高いとは思いません。システム管理に長く携わっていると、一番高くつくのは、運用やトラブルシューティングの人件費だと分かってきます。表面価格ではIronPortよりも安い製品もあります。しかし、そうした製品では、往々にして、運用やトラブルシューティングの人件費用が嵩み、結局は、高い買い物となりますから。

Q. 今後のIronPortへの期待をお聞かせください。

このたびOneOffice2.0にIronPortを組み込むことができ、OneOfficeのスパムメール対策能力、お客様満足度はさらに向上しました。今後も、技術とサービスを向上させ、ビック東海の顧客サービス向上を下支えしていただければと思います。期待しています。

お忙しい中、有り難うございました。

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