導入事例
大村市教育委員会
校務支援システムのクラウド化に向け認証基盤を強化
安全と効率を両立するロケーションフリー実現へ前進
大村市教育委員会は、人間尊重の精神を基調として、知・徳・体・食の調和のとれた教育を確立し、教育基本法に明示された教育目標の達成により「教育のまち大村」の推進に取り組んでいます。「すべての子どもと地域のミライをはぐくみ、ささえ、つなぐ、“教育のまち大村”」という基本理念に基づき、目指すべき人間像として「日本の未来や新たな価値を創造し、社会を生き抜く人間」「生涯にわたって学び、“大村”を愛し、“大村”を担う人間」「学業はもとより、スポーツや文化芸術など、一芸に秀でる人間」の育成を目指しています。
課題
- 校務支援システムのクラウド化に向けて認証基盤の強化が必要
- 端末の使い分けやID・パスワード管理に伴う、現場の運用負担が増大
- 教職員・非常勤職員のシステム利用状況の把握や、ID統合管理の難しさ
導入効果
- 多要素認証とリスクベース認証で強固な認証基盤を構築
- 端末1台化とSAML連携によるシングルサインオン(SSO)で利便性を向上
- 認証基盤の一元化で利用者管理・運用管理を効率化
大村市教育委員会様 イメージ図

複数の端末とIDの管理が教職員の大きな負担に
大村市教育委員会では、教職員が子どもたちと向き合う時間をより多く確保するため、ICT基盤の抜本的な刷新を進めています。鍵となるのが、場所に縛られない校務環境の実現です。
その第一歩として、統合型校務支援システム「C4th」(EDUCOM社)のクラウド化に着手しました。従来はC4thを閉域網で運用し、学習系システムとは別端末で利用していたため、デスク上での複数端末の使い分けやシステムごとのID・パスワード管理が煩雑化。さらにシステム間でデータを受け渡す運用が発生するなど、校務効率化のための仕組みが、かえって教職員の負担を生じさせていました。
教職員の負担軽減と業務効率化を目的としたクラウド化ですが、その実現には安全かつ円滑に利用できる強固な認証基盤が欠かせません。

教育総務課 主査の山田雄大氏は語ります。
「令和11年度のロケーションフリー実現を目標に取り組んでいます。その第一歩として、以前から利用している校務支援システム『C4th』をクラウド化し、学習系システムと同じ端末から安全に利用できる環境を整備することが今回の目的でした」
こうした要件を満たす認証基盤として採用されたのが「Soliton OneGate」です。
OneGateで認証を強化し、1台の端末で快適な校務へ
OneGateは多要素認証やリスクベース認証、シングルサインオン(SSO)などクラウド化に必要な認証機能を備え、高いセキュリティと快適な利用環境を両立できる点が評価されました。
山田氏は導入理由をこう説明します。
「セキュリティを高めることはもちろん、教職員の利便性を損なわないことも重要でした。OneGateは必要な機能を備えており、コスト面も含めて最も要件に合っていたのです」
OneGateを介してC4thとGoogle WorkspaceをSAML連携したことで、システムごとにID・パスワードを都度入力することなく利用できるようになり、日々の校務がスムーズになりました。
山田氏は効果を次のように振り返ります。
「以前は校務系システムと学習系システムで利用環境が分かれていたため、教職員は複数の端末を使い分けて業務を行っていました。OneGateの導入により、認証を強化しながら同一端末で利用できるようになり、より使いやすい校務環境になりました」
丁寧なサポートと運用の調整で、現場への定着を推進
OneGateの導入においては、認証基盤の構築だけでなく、新しい運用を学校現場へ定着させることも重要なテーマとなりました。
大村市教育委員会では市内21校を対象に説明会を実施し、教職員にPCを操作してもらいながら、多要素認証やSSOの利用方法、新たな運用ルールについて説明を行いました。
学校教育課 指導主事の松尾卓賢氏は振り返ります。
「新しい仕組みになるため『今までできていたことができなくなるのではないか』という不安の声も上がりました。教職員は年齢層もITリテラシーもさまざまなため、説明会だけで理解してもらうことは難しく、問い合わせに一つひとつ対応しながら定着を進めました」
説明会後も現場からの要望を受け、教育委員会は保守事業者やソリトンシステムズと連携しながら運用を改善。現場の負担軽減とセキュリティ強化のバランスを取りながら、現場への浸透を着実に図っていったのです。

山田氏も「現場の声を聞きながら運用を調整していくことで、教職員にも少しずつ理解が広がっていきました」と話します。
導入は年度途中の切り替えという厳しいスケジュールでした。それでも事前に関係者が認証設定や移行手順を綿密に確認したことで、学校の運用を止めることなく無事に移行を完了させることができました。
こうして定着した新たな運用基盤は、学校現場特有の流動的な人員配置に対しても効果を発揮しています。以前は煩雑になりがちだった教職員の異動や非常勤職員の対応にも柔軟に適応できるようになり、日々の運用負荷軽減につながりました。
山田氏は運用面での効果をこう評価します。
「OneGateの導入により、誰がC4thを利用しているのかを把握しやすくなりました。教職員は異動が多く、非常勤職員も利用するため以前は管理が難しかったのですが、一元化により運用管理もしやすくなりました」
認証環境の刷新はロケーションフリー実現へ向けた第一歩
今回のOneGate導入は、単に認証環境を刷新することが目的ではありません。大村市教育委員会が目指すロケーションフリー環境を実現するための確かな第一歩です。
山田氏は今回のプロジェクトを振り返り、「OneGateを導入してあらためて感じたのは現場を知ることの重要性です。教職員の声を聞きながら進めたことが円滑な導入につながったと思います」と語ります。
松尾氏も今後の展望をこう語ります。
「OneGateの導入は最初のステップです。目の前の運用だけでなく、その先にあるロケーションフリーという目標を教職員にも理解してもらいながら、校務DXを進めていきたいと考えています」
今後は教職員だけでなく児童生徒も含めた認証基盤の活用や、さらなるID管理の効率化も視野に入れています。
山田氏は最後に「今回のプロジェクトでは認証基盤の整備だけでなく、導入や移行にあたっても丁寧にサポートしていただきました。今後も技術・運用の両面から支援していただけることを期待しています」とソリトンシステムズへの信頼を寄せます。
大村市教育委員会は今後も現場の声を取り入れながら校務DXを進め、教職員が安心して校務に取り組める環境を目指します。
お忙しい中、有り難うございました。
※本ページの内容は、2026年7月作成時の情報に基づいています。