SmartOn × H-1での認証イメージ

     株式会社ソリトンシステムズ(本社:東京都新宿区、以下「ソリトンシステムズ」)は、株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区、以下「日立製作所」)との新たな協創の一環として、指静脈情報によるPCログオン認証ソリューションの提供を開始します。

     急速に進んでいくデジタル化・DXにより、紙媒体で保管されていた情報は、ネットワークアクセス可能なデジタルデータへ移行が進みました。多くの情報にどこからでも便利にアクセスできるようになった反面、情報漏えいのリスクは増大しています。こうした背景もあり、デジタルデータの入口となるPCの認証を見直す動きが進んでいます。

    国内の法令・ガイドラインでも、さまざまな業種で、PCログオン時の『多要素認証の導入』が推奨されています。

     総務省※1の、マイナンバー利用事務系端末の利用における多要素認証をはじめ、厚生労働省や文部科学省においても、それぞれ医療情報システム、教育情報システムへの接続において多要素認証の導入を求めています2。さらに金融分野においてはPCI DSS※3により、世界規模でクレジットカード会員データにアクセスする際の制御として、多要素認証の利用が必須となっています。

    また、昨今の働き方の変化により、テレワークでの本人認証も課題となっています。

     このたび、ソリトンシステムズは日立製作所の世界トップレベルの指静脈認証技術に着目し、幅広いお客様のニーズを満たす多要素認証ソリューションを実現すべく、取り組みを行いました。18年連続国内シェアNo.1※4、累計約4,500社・約350万ライセンス※5の実績を持つ、ソリトンシステムズの「SmartOn」は、業界最高クラスの認証精度※6を誇り、2006年の販売開始以降、静脈認証分野の先駆者として業界をリードし続けている日立製作所の指静脈認証装置「H-1」と、PC利用時における認証連携が可能となります。

      ■ エンドースメント

      株式会社 日立製作所 マネージドサービス事業部 セキュリティサービス本部 本部長 池上 隆介氏

       日立製作所は、株式会社ソリトンシステムズ様が提供する「SmartOn」と日立指静脈認証装置「H-1」との連携を歓迎します。

       個人情報の取扱いが増加する中、多要素認証による認証セキュリティの強化がますます重要となっています。

       日立製作所は、これまで社会インフラ分野を中心に指静脈認証技術を活用したソリューションを提供してまいりました。 このたび、認証セキュリティ分野において、長年実績を培ってきた両社のノウハウを集結した2つのソリューションが連携することで、新たに多要素認証の要件が規定された医療、教育、物流など幅広い業界のお客様に対し、指静脈認証による信頼性の高いセキュリティソリューションの提供がさらに加速できると確信しております。

        「H-1」連携による価値協創

        ① 高精度な本人確認

        1.  現在のサイバー攻撃では漏えい済みのアカウント情報を悪用するケースも多くみられるため、ニーズが高まっているのが本人の身体的な特徴を用いた『生体認証』です。

           「H-1」が提供する「指静脈認証」も生体認証の1つであり、近赤外線により指の静脈を写し出した画像によって、個人を識別します。静脈パターンは個人ごとに異なる一意の情報である上、18歳以上の成人であれば経年変化がほとんどないため、個人を特定する情報として適しています。

               指静脈認証デバイスの中でも「H-1」の精度は、本人を拒否してしまう割合(FRR)が0.01%、他人を本人として受け入れてしまう割合(FAR)が0.0001%、指の形状や大きさなどで登録に対応できない割合(FTE)が0.03%未満となっています※7。
              ソリトンシステムズは、公共・医療・金融業界などにおける「SmartOn」の豊富な導入実績をもとに、業務PC利用時の高い安全性を求めるお客様に、日立製作所の指認証技術を広く提供することを可能とします。

          • ② ストレスの少ない多要素認証の実現

            1.  静脈パターンを抽出し、本人認証をするまでのスピードが早いという点も「H-1」の大きな長所です。1997年に指の静脈パターンの撮影に成功し、指静脈を個人認証に活用する基本技術を確立して以来、入退管理やATM、PC向けの指静脈認証装置を製品化し、指静脈認証の技術を常に向上させながら市場をリードしてきました。

               「SmartOn」は、速くて正確な「H-1」を用いた生体認証・多要素認証を提供すると共に、ソフトウェアとしての機能であるシングルサインオンにより、各種システムやサービスのシームレスな活用を可能とします。

                   デジタル化・DXにより生産性向上への意識も高まっている昨今、安全性だけを重視し、ビジネススピードを大きく落とすことは許されません。「SmartOn」と「H-1」を組み合わせることで、業務PC利用における高レベルな安全性と利便性の両立が実現できます。

            2.  今後もソリトンシステムズと日立製作所は、セキュリティ技術で社会に安心をお届けするべく、協創活動を推進してまいります。

                • ※1   総務省「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(令和4年3月版)」
                • ※2   厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第5.2版(令和4年3月)」 
                •   文部科学省「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(令和4年3月)」
                • ※3   PCI DSS:Payment Card Industry Data Security Standard
                • ※4   株式会社富士キメラ総研「2004~2021ネットワークセキュリティ ビジネス調査総覧 デバイス認証ツール」より
                • ※5   2023年時点
                • ※6   2023年11月末時点
                • ※7   1:1認証での測定値。バイオメトリクスの精度評価に関する国際規格 ISO/IEC 19795-1:2021に基づいた測定方法で算出した精度。FRR:False Reject Rate、FAR:False Accept Rate、FTE:Failure to Enroll Rate