JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発した小型月着陸実証機SLIM (Smart Lander for Investigating Moon)は、 2024年1月20日(土)に月面への着陸に成功しました。 既に報道されているように、同機には世界初の誤差100メートル内で月面上の望む場所に着陸させるという機能が期待されています。 JAXAは月表面の画像を基にクレータ抽出およびクレータマッチングを実行し望む位置にピンポイント着陸させることを目指し、 そのソフトを開発しています。

この狙いは、水などの資源探索を目標としていることから合理的な要請と推察されます。

 この画像照合航法、つまり、画像による場所選びのC言語によるソフトを、株式会社ソリトンシステムズ(以下、ソリトン)は、 自社のツール「eXCite」を用いて回路情報の組み合わせに変換、宇宙用FPGA ( Field Programable Gate Array)(*) 素子に実装設計を行い、 その結果をJAXAに提供しました。

 SLIMプロジェクトではこの設計情報を活用し、搭載処理システムを完成させ、今回のピンポイント着陸の成功に至ったと思われます。

 ソリトンは、特殊な半導体、回路部品などにおいて、これからも、鋭意、JAXAに対し、支援を継続できることを願っています。

 今回のSLIMの月着陸成功を大変嬉しく、同時に誇りに思っています。

  • (*) このFPGA素子は、他の半導体素子やデバイスと同様、使用される環境の温度、 放射線他の条件に耐える特別な仕様を満たすもので、"宇宙仕様/宇宙グレード"と称されています。40年ほど前には、似たようなものとして軍用で使う半導体として、Mil仕様(Military Specification)というものが規定され、 価格なども特別扱いされました。"宇宙仕様"と言う言葉は、まさに時代の変化を感じさせます。

【 このプロジェクトに関する問合せ先 】
株式会社ソリトンシステムズ Eco新規事業開発部
TEL:03-5360-3851 at@soliton.co.jp