導入事例

徳島県

セキュアブラウザでLGWAN接続系へのアクセスを安全・快適に
庁内ネットワーク刷新を推進して、ゼロトラストを実現

徳島県

四国東部に位置し、吉野川や剣山など豊かな自然に恵まれた徳島県。現在、「とくしま新未来DX推進プラン」を策定し、社会全体のデジタル化に向けた環境整備と変革を推進しています。豊かな地域資源を生かしながら、デジタル技術を積極的に取り入れ、新たな行政サービスや働き方の実現を目指しています。県庁所在地は徳島市。人口は68万5,357人(2024年10月1日現在)。

徳島県

課題

  • ゼロトラストを見据えた庁内ネットワーク環境の刷新
  • LGWAN接続系へのアクセスに伴うインフラ構築・運用負荷の軽減
  • 接続・操作トラブルに伴う問い合わせ対応の業務負荷

導入効果

  • LGWAN接続系への安全なアクセスを実現
  • インフラ構築・運用コストを抑え、安定した利用環境を構築
  • 接続・操作トラブルをほぼ解消し、問い合わせ対応を軽減

徳島県 様 イメージ図

庁内ネットワーク環境を刷新してゼロトラストを実現

 徳島県では、早くからデジタル技術を取り入れ、業務改革や職員の働き方の変革に取り組んできました。近年ではGoogle Workspaceを全庁的な業務基盤として活用するなど、クラウドを生かしたデジタル行政を推進しています。

 こうしたデジタル活用をさらに進めるとともに、ゼロトラストへの移行に向けて着手したのが、庁内ネットワーク環境の見直しでした。

 従来は、自治体情報システムの三層分離をベースとしたα'モデルを採用し、インターネット利用には仮想化技術などを組み合わせていました。

  一方、クラウド活用や職員の利便性向上を進める中で、課題も見えてきました。

 プロキシやインターネット分離の構成、端末側の環境など、さまざまな要因が複雑に絡み合い、システム管理上の大きな負担となっていたのです。

 企画総務部 情報政策課 専門幹(DX担当)の濵 誠司氏は、当時の状況について次のように説明します。

「利用者からは『遅い』『つながらない』といった問い合わせが絶えず、ユーザープロファイルの破損や日本語入力の不具合などのトラブル対応にも日々追われていました」

 こうした現場の課題に加え、クラウドをより安心・快適に利用できる環境を整えるため、庁内ネットワークを刷新する方針を固めました。

 検討段階では、業務の中心をインターネット接続系へ移行し、LGWAN接続系の業務システムについても段階的に移行を進める「β'モデル」も候補となりました。しかし、LGWAN接続系では数多くのシステムが稼働しています。これらをインターネット接続系で利用できるようにするには、個々のシステムに対するセキュリティ面の検証や、必要に応じた改修が必要となり、多大な工数と期間を要します。

 そこで、職員の主な業務環境をインターネット接続系へ移行する「βモデル」を採用しました。既存の業務システムは内部サーバー系に配置し、LGWAN接続系とは分離した構成としています。

βモデル移行で求められたLGWAN接続系へのアクセス環境

 βモデルへの移行によって、新たに課題となったのが、インターネット接続系からLGWAN接続系へのアクセスです。業務で利用するLGWAN-ASPや国のシステムが残るためです。

 そこで採用されたのが、ソリトンシステムズの「Soliton SecureBrowser」です。

 Soliton SecureBrowserは、端末内の隔離された領域で専用ブラウザを動作させ、業務データを端末に残すことなくWebシステムを利用できるソリューションです。サーバー側に大規模なインフラを整備することなく、インターネット接続系からLGWAN接続系へ安全にアクセスする環境を構築できます。

 同製品についてはネットワーク更改に先立って約2か月間のPoCを実施し、実際の業務環境で操作性やレスポンス、業務システムの利用可否などを検証しました

 濵氏はPoCについて、次のように評価します。

「実際に検証したところ、応答速度も速く、大きな問題なく利用できることを確認できました」

 こうした実用性に加え、従来の構成と比較してインフラ構築・運用コストを抑えられる点なども総合的に評価し、Soliton SecureBrowserの採 用を決定。2025年11月から構築を進め、2026年2月に本格運用を開始しました。

本格稼働直前の課題を乗り越え、安定した運用を実現

 構築は順調に進んでいましたが、本格稼働を目前にして想定外の課題が判明しました。国や省庁が提供する一部のシステムで、想定していたプロキシ経由の構成では利用できなかったのです。

 業務上必要なシステムへのアクセスに関わるため、ソリトンシステムズに対応を相談。同社はすぐに社内の技術部門と連携して検証を進め、 週明けには担当者が徳島県庁を訪問し、現地で対応にあたりました。

 濵氏は当時を次のように振り返ります。

「当時は『この構成では利用できないのではないか』と大きな不安を感じていました。しかし、ソリトンさんに相談すると、担当の方が飛んで来て一日がかりで対応してくれました。その手厚いサポート体制とスピード感には本当に救われました」

 本格稼働後、新たなアクセス環境は安定して稼働しています。従来発生していた接続や操作に関するトラブルもほぼ解消され、利用者から大きな問い合わせが寄せられることもほとんどないと言います。

 濵氏は現在の状況を次のように評価します。

「安定して動いていますし、安全に利用できています。情報システムは、何も問題が起こらず普通に使えることが何より重要だと思っています。 Soliton SecureBrowserの存在を、もっと早く知っておきたかったですね」

 さらに、Active Directory(AD)との連携によってアカウント管理も効率化しました。人事異動の際も、AD側のグループ情報を変更するだけで、Soliton SecureBrowser側のアクセス権限に自動反映されるため、二重管理の手間や設定変更の負荷がありません。

 今回のネットワーク/セキュリティ環境の刷新では、ファイル無害化やネットワーク間のデータ授受に「FileZen S」も導入され、新たな業務環境を支えるセキュリティ基盤を構成しています。

ゼロトラストに移行した業務基盤をさらに高度化

 今回のβモデルへの移行によって、クラウドサービスを活用しやすいゼロトラストの環境を整えながら、LGWAN接続系に残る既存システムも継続して利用できる業務基盤を構築しました。

 しかし、徳島県が目指すネットワーク環境は、これで完成したわけではありません。

 濵氏は今後の展望について、次のように語ります。

「セキュリティ対策は、コストと利便性のバランスを取りながら実効性の高い環境をどう作るかが重要です。ゼロトラストの環境に移行したと しても境界防御は依然として必要であり、そこでこうした仮想ブラウザソリューションが重要な役割を担います。だからこそ、動作が安定し、 現場の職員がストレスなく使えるソリューションは非常にありがたいですね。ソリトンさんには今後も、高品質でコストパフォーマンスに優れ たセキュリティ対策ソリューションを提供し、自治体のセキュリティ高度化を支えていただくことを期待しています」

お忙しい中、有り難うございました。

※本ページの内容は、2026年10月作成時の情報に基づいています。

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