導入事例

北海道小樽市教育委員会

教室でも安心して校務端末を活用できる環境へ
顔認証と自動ロックで、教室での端末利用の不安を解消

北海道小樽市教育委員会

北海道小樽市の教育行政を担う機関として、市内の小・中学校における教育方針の策定や学習環境の整備、教職員の育成支援などを推進。ICTを活用した学びの実現にも注力し、児童生徒一人ひとりの個性を伸ばす教育環境づくりに取り組んでいる。

北海道小樽市教育委員会

課題

  • 教室でも安全に校務端末を利用できる環境が求められていた
  • ガイドラインに準拠した多要素認証を教職員の負担なく導入したい
  • 端末入れ替え時にかかる認証情報の再登録の負荷を軽減したい

導入効果

  • 教室で校務情報が生徒の目に触れてしまうリスクを低減
  • パスワード依存から脱却し、現場が受け入れやすい多要素認証を実現
  • 認証情報の一元管理で、端末入れ替え時も再登録が不要、運用負担軽減

北海道小樽市教育委員会様 イメージ図

校務DXと認証基盤の検討

 北海道西部の港町・小樽市では、市内小学校17校と中学校12校、計29校を小樽市教育委員会が所管し、約700名の教職員が校務端末を利用しています。

 同市は GIGA スクール構想に基づき、2020年に児童生徒1人1台端末の整備を完了しました。その次のステップとして、教職員の働き方改革と業務効率化をめざし、校務DXの取り組みを進めてきました。

 校務DXの進展に伴い、教員が職員室だけでなく教室など校内のさまざまな場所で端末を利用する機会が増えています。児童生徒の個人情報や校務文書を扱う場面も多いため、教室で端末を利用する際には特に安全性を確保できる認証基盤が欠かせません。

 小樽市教育委員会 教育部 施設管理課長の堤智志氏は、当時の課題を次のように振り返ります。

 「文部科学省のガイドラインでは、ロケーションフリーな働き方と、それに伴うセキュリティリスクに対応した認証基盤の整備が求められています。教室で端末を使う場面が増えるなかで、安全性と使いやすさを両立できる仕組みが必要だと感じていました。」

SmartOn ID 採用の決め手

 小樽市では、校務DXを支える情報基盤の整備にあたり、2024年秋にプロポーザルを実施し、2025年8月の夏季休業期間中からの本格運用開始を目標にプロジェクトを進めました。

 多要素認証の方式としては、指紋認証や静脈認証など複数の案を比較検討しましたが、専用機器の追加や認証精度・反応速度への不安がありました。

 堤氏は、顔認証に着目した理由を次のように説明します。

 「専用機器が必要な方式は、導入コストや保守の負担がどうしても大きくなります。その点、顔認証であれば端末に標準搭載されているカメラをそのまま使えるため、現場の負担を抑えた導入が可能だと考えました。」

 同市はクラウドストレージ等での利用を目的に Microsoft 365 Education A3ライセンスの導入を考えており、OS標準の顔認証機能の活用も候補にありました。

 その中で最終的に採用したのが、PCログオン時の認証を強化するエンドポイント向けソリューション「SmartOn ID」です。特に、教室での情報漏えいリスクに対応する離席時自動ロック機能と、IT管理者の運用負荷を軽減する顔認証情報の一元管理機能が、求めていた「セキュリティと利便性の両立」に合致しました。

離席時自動ロックで教室の不安を解消

 SmartOn ID 採用の大きなポイントとなったのが、「離席時自動ロック」機能です。

 本機能では、PC の前にいる利用者を確認し、登録されたユーザーが席を離れたと判断した場合に自動で画面をロックします。端末が開いたままの状態で校務情報が周囲から見えてしまうことを防げます。

 施設管理課 管理係長の伊藤公章氏は、教室での利用シーンを次のように振り返ります。

 「教室では、先生は児童生徒の指導が最優先になります。生徒の質問に応じたり、黒板に向かったりと、端末からどうしても目を離す場面が出てきます。そのときに画面が開いたままだと、校務データが生徒の目に触れてしまうリスクがありました。」

 こうした課題に対し、離席時自動ロックは現場の不安を着実に減らしています。

 「先生が席を離れると自動的にロックがかかるようになったことで、閉じ忘れを気にせず端末を使えるようになりました。教室でも安心して校務端末を活用できる環境づくりに、大きく貢献していると感じています。」と伊藤氏は話します。

 顔認証によるログオンも、反応速度や精度は良好で、日常の利用でストレスになる場面はほとんどありません。

認証情報の一元管理による運用負荷の削減

 小樽市が SmartOn ID を評価したもう一つのポイントが、顔認証情報の管理方式です。

 堤氏は次のように続けます。

 「OS標準の顔認証の場合、端末が故障したり入れ替えになったりすると、そのたびに顔認証情報を再登録する必要があります。利用者数や端末台数を考えると、管理者の負担は小さくありません。」

 SmartOn ID は顔認証情報を専用の認証サーバーで一元管理できるため、端末を入れ替えても再登録は不要です。

 「顔認証情報を集中管理できる点は、管理面で非常に大きなメリットでした。端末入れ替え時の手間を減らしながら、安全性も維持できる仕組みだと評価しています。」と堤氏は話します。

 このように SmartOn ID は、小樽市が整備した統合情報基盤の中で「端末とユーザーの認証」を担うコンポーネントとして、校務DXを支える重要な認証基盤の一つになっています。

今後の校務DXを支える認証基盤として

 計画どおり 2025年8月から新たな端末環境の運用が始まり、教職員は職員室だけでなく教室など校内のさまざまな場所で、安心して校務端末を活用できるようになりました。授業中に端末を扱う場面でも、情報漏えいのリスクが低減し、生徒指導に集中しやすい環境が整いつつあります。

 堤氏は今回の取り組みを次のように総括します。

 「教室でも安心して端末を使えるようになり、校務DXの基盤づくりが一歩進んだと感じています。」

 また、認証基盤への期待も大きいと話します。

 「教職員の働き方を柔軟かつ効率的にし、児童生徒と向き合う時間を増やしていくうえで、認証の重要性は今後さらに高まると考えています。端末認証からクラウドサービスへのアクセス制御まで、継続的な支援と進化を期待しています。」

お忙しい中、有り難うございました。

※本ページの内容は、2025年11月作成時の情報に基づいています。

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